見つけた天然石は明らかに道端の砂利や石ころと異なっています（特徴があるからこそあたなはその石を拾い上げたのだと思います）。ではその天然石の素性がわからないとき、どのようにすればよいでしょう。もちろん、お父さんやお母さんに聞いたり担任の先生に聞いたりするのもよいでしょう。でも天然石の種類や名前をすぐに説明できる大人も少ないと思います。

これまでなら図書館に行って、重い百科事典の中から鉱石の種類などのページを目次で探して、その中に印刷されている膨大な文字と図の説明から、あなたの手元の天然石と似ている箇所を探し出して、その説明を理解して納得するまで調べるという苦労をしたものでした（もしあなたから質問を受けたら担任の先生は、あなたに間違いのない返事を用意するために、同じような作業をしてくれていたはずです）。

ところが今は、あなたの好奇心をそそる天然石が手元あるのですから、スマホなどで写真を撮ってそのまま検索すると、その写真と一致する（最も似ている）画像を見つけ出せるようになっています。画像検索・識別という機能を使って、あなたの天然石と似た画像とその名前を見つけてみましょう。スマホで写真を撮ったら、こちらのページから画像検索を行ってみましょう。

１．google画像検索

２．画像識別：Cloud Vision

３．画像識別：AutoML Vision（工事中）

画像検索・識別の結果はいかがですか。

画像と一致するキーワード（または候補のキーワード）は見つかりましたか。

ここから、あなたが行う作業は、天然石が何物であるか、その素性を見極める作業です。あなたが見つけた天然石の素性を明らかにするために、鉱物学の分類に基づく説明を行っています。画像検索から見当をつけたキーワードを頭に入れて、こちらを読み進んでみてください。

おもな成分からの鉱物のぶんるい
結晶の大きさからの鉱物のぶんるい

遊び場で見つかる天然石は石英の仲間なので、検索で提示された画像の色と特徴が現物と一致していて、そのキーワードが遊び場の掲示板に案内している天然石の名前と一致していればほぼ間違いないと思われます。

天然石をさらに正確に鑑別するには、化学組成や結晶の大きさを確かめなくてはなりません。そのためには特別の分析装置で計測を行いその計測結果から成分や構造などを特定するための知識が必要となります。実際に化学組成やX線回折を計測して鉱物の種類を特定する鑑別というお仕事（鉱物鑑別士）がありますし、ダイヤモンドのような宝石の価値については鑑定するお仕事（宝石鑑定士）をしている人もいます。

鑑定・買取のサイト（参考例）

なんぼや
Gem collection

もしあなたの天然石の価値を知りたいなら、メルカリなどのオークションサイトで買いたいという人に値段をつけてもらう（応札してもらう）こともできるでしょう（あなたが付けた価値より高い値段でのみ落札される設定をすることが可能です）。
宝石でも何でも、物の価値は売りたい人と買いたい人の間で合意が成立した時の値段に他なりません。宝石鑑定士がいくら高い値段を提示していても、いざお金に換えたい時に売れる値段がその物のその時の市場価値です。
ところであなたは天然石をお金に換えたい（売りたい）から拾ったのですか。きらきらしてきれいだから、よく見てみようと思って、あるいは誰かに見せたいと思って拾ったと思います。そして天然石の種類や性質をあなたが知ればしるほど、あなたにとってのその天然石は価値あるものになっているはずです。天然石を毎日眺めて愛着を深めたり、工夫してアクセサリを作って身に着けたりするとそれはあなたの生活に欠かせない、かけがえのない宝石になります。
遊び場での手作り体験も是非お楽しみください。

=== 以下参考：分類で参考にしたサイト ===

Mindat.org　

Mindat.org is the world's largest open database of minerals, rocks, meteorites and the localities they come from. Mindat.org is run by the not-for-profit Hudson Institute of Mineralogy.

地質標本館　

こちらは主に日本周辺で採取された約350点の鉱物サンプルの一部について、名前や種類などの情報と画像を紹介しています。

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